「開発行為」とは?[宅地建物取引士試験向けの解説]

今回は、そもそも「開発行為」とは何かということ、それから「開発行為の許可」について少し詳しく解説してみたいと思います。
主に宅建士受験者向けの記事としています。

こんにちは。建築士のやまけんです^ ^

それでは、解説します。

都市計画法における「開発行為」とは

「開発行為」とは、都市計画法第4条第12項に規定されています。

[都市計画法第4条第12項]
この法律において「開発行為」とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。

*「建築物」:建築基準法第2条第一号に規定する建築物
*「建築」:建築基準法第2条第十三号に規定する建築→新築、増築、改築、移転
*「特定工作物」:「第一種特定工作物」・「第二種特定工作物」とは?(都市計画法の解説)

○開発行為に該当するかどうかのポイントは、「建築物の建築」と「土地の区画形質の変更」という部分です。

基本的には「建築物の建築」等が目的でない限り、開発行為に該当しません。

また、「土地の区画形質の変更」を含め、「開発許可制度運用指針(平成29年7月31日国都計第41号)」において、留意事項が示されているので、時間がある方は一度、国土交通省のホームページをご覧いただくと良いと思います。

今回は、抜粋して記載します。

[開発行為に該当する例]
規制の対象(開発行為に該当する例)としては、「農地等宅地以外の土地を宅地とする場合」が示されています。

[開発行為に該当しない例]
また、規制の対象外(開発行為に該当しない例)としては、
・「単なる分合筆」
・「既に建築物の敷地となっていた土地又はこれと同様な状態にあると認められる土地においては、建築物の敷地としての土地の区画を変更しない限り、原則として規制の対象とする必要はない
・「土地の利用目的、物理的形状等からみて一体と認められる土地の区域について、その主たる利用目的が建築物に係るものでないと認められるときは、規制の対象とはならない

などが記載されています。

繰り返しますが、この記事では、指針で示されている全ての事項を記載しているわけではないですので、「開発行為」に該当するかどうかについては、各自治体の開発許可制度を担当する部局に相談するようにしてください。

「開発行為の意義」とは?大切な2つの基準

開発行為の意義は2つのポイントがあります。

①公共施設等の整備や防災上の措置を講ずることを義務付けるなど良好な宅地水準を確保
②都市計画などに定められた土地の利用目的に沿って開発行為が行われることにより立地の適正性の確保

○一つ目
公共施設の整備や防災上の措置が講じられているか等を判断する技術基準(都市計画法第33条)

○二つ目
立地の適正性を判断する立地基準(都市計画法第34条、都市再生特別措置法第90条)

技術基準は全ての開発行為の区域において適用されることなりますが、立地基準については、市街化調整区域や居住調整地域(都市再生特別措置法において定められる都市計画)において適用されます。

この2つの基準により開発許可制度は成り立っており、都市をコントロールする重要なツールになっています。

開発行為の許可とは(都市計画法第29条)

それでは、開発行為の許可について確認してみましょう。

開発行為の許可については、都市計画法第29条に規定されており、「開発行為の許可が必要な規模」をまとめると次のようになります。

都市計画法第29条 許可が必要となる開発行為の規模
第1項
都市計画区域・準都市計画区域の開発行為
☑️市街化区域:1,000㎡以上
*東京都特別区、首都圏整備法・近畿圏整備法・中部圏開発整備法に規定する一定の区域については、「500㎡」となる。(都市計画法施行令第19条第2項)

☑️非線引き区域・準都市計画区域:3,000㎡以上

※なお、この二つの区域の基準については、自治体の条例化により300㎡以上までにすることが可能(緩和は不可)

第2項
都市計画区域・準都市計画区域の開発行為
☑️10,000㎡以上

注)開発行為の許可者は、都道府県知事(指定都市の場合はその長、中核市の場合はその長)
注)市街化調整区域内の開発行為については、原則として許可が必要

 

[許可が不要となる開発行為]
また、都市計画法第29条第1項では、許可が不要な開発行為を定めています。
詳しくは、同項を見るしかないのですが、簡単に抜粋して掲載します。

○上記の表で記載の区域のうち規模(面積)に該当しないもの

市街化調整区域、非線引き区域、準都市計画区域内において行う開発行為で、農林漁業の用に供する建築物(都市計画法施行令第20条に規定)と、これらの業務を営む者の居住の用に供する建築物の建築の用に供する目的で行うもの

○駅舎、図書館、公民館等の公益上必要な建築物のうち、開発行為及びその周辺の地域における適正かつ合理的な土地利用及び環境の保全を図る上で支障がないものとして政令で定める建築物(都市計画法施行令第21条)の建築の用に供する目的で行うもの

都市計画事業、土地区画整理事業、市街地再開発事業、住宅街区整備事業及び防災街区整備事業の施行として行うもの

公有水面埋立法の免許を受けた埋立地で告示がないものにおいて行うもの

非常災害のため必要な応急措置として行う開発行為

通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの(都市計画法施行令第22条)

補足:立地基準(都市計画法第34条:市街化調整区域内の開発行為)

「市街化調整区域内(第二種特定工作物を除く)」においては、立地基準(都市計画法第34条)が適用されれます。

都道府県知事は、市街化調整区域内の開発行為については、都市計画法第34条各号のいずれかに該当すると認める場合でなければ許可してはならないとされています。

この立地基準については、別記事にしたいと思います。

終わりに

今回は、「開発行為」の序章の部分について解説しました。

宅建士試験向けとして書きましたので概要のみとなっているところがありますが、ご了承ください。
なお、開発行為に該当し、なおかつ許可が必要となるかどうかは、開発行為を行う場所の自治体にご相談ください。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。