建築基準法第25条(大規模木造建築物の外壁等)とは?

この記事について
この記事では、大規模な木造建築物に対する外壁や軒裏の構造制限を規定している建築基準法第25条を簡単に解説する記事です。

簡単に頭に入れておくだけで、もしかしたらの場合に使うケースがあるかもしれません。

こんにちは!やまけんです。

それでは早速説明します。




大規模木造建築物の外壁等の制限を受ける建築物は?

建築基準法第25条に規定されているので、法文を読めばなんとく分かるかも?ですが、以外と落とし穴があるので注意が必要です。

[建築基準法第25条]
延べ面積(同一敷地内に2以上の木造建築物等がある場合においては、その延べ面積の合計)が1,000㎡を超える木造建築物等は、その外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、その屋根の構造を第22条第1項に規定する構造としなければならない。

ポイントにまとめると次のようになります。

この記事
  • 対象建築物は、延べ面積が1,000㎡を超える木造建築物等
  • 外壁、軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、屋根の構造を法第22条第1項に規定する構造

ここから補足です。

延べ面積とは?

建築基準法施行令第2条の規定により、『建築物の各階の床面積の合計』とされます。

床面積とは、『建築物の各階又はその一部で壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積』です。

この内容を知らない人は少ないかもですが、こちらの記事もあわせてお読みください。

建築面積・床面積・延べ面積とは(建築基準法における定義)

2019-02-16

なお、延べ面積については、敷地内の2以上の建築物がある場合には、その合計となります。


例えば、このケースですと、800㎡+400㎡=1,200㎡により法第25条の適用を受けます。

仮に一方の建築物が鉄骨造の場合には、どちらの建築物も1,000㎡を超えていないため法第25条の対象となりません。

木造建築物等とは

木造建築物等とは、建築基準法第22条に規定されており、次のように定義されます。

木造は当然に対象となりますが、『等』が規定されているのは、プラスチック等の可燃材料も対象とされているためです。

木造建築物等
その主要構造部の第21条第1項の政令で定める部分が木材、プラスチックその他の可燃材料で造られたもの

なお、第21条第1項の政令で定める部分とは、
主要構造部のうち自重又は積載荷重(第86条第2項ただし書の規定によつて特定行政庁が指定する多雪区域における建築物の主要構造部にあつては、自重、積載荷重又は積雪荷重)を支える部分
*主要構造部:壁、柱、床、はり、屋根、階段
(建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除く)

延焼の恐れのある部分とは?

対象となる建築物の部分ですが、延焼の恐れのある部分のうち、外壁・軒裏・屋根となります。
外壁・軒裏は防火構造、屋根は法第22条に規定する不燃材料で造る必要があります。

延焼防止(抑制)が目的の規定ですから、火が入る込む可能性がある部分にはファイヤーカットを施すことになります。

延焼の恐れのある部分についての詳しい解説はこちらをご覧ください。

延焼の恐れのある部分(延焼ライン)とは?建築計画において気をつける点

2019-12-10

法第22条区域についての詳しい解説はこちらをご覧ください。

【法第22条区域とは?】屋根を不燃材料?バルコニーも? 

2018-08-02

本記事のまとめ

この25条の規定ですが、敷地に適用されている点に注意しましょう。

とはいえ、この規定ですが。延焼の恐れのある部分の取り扱いや法第22条・23条等の規定により、重複するような制限が設けられているので、あまり使用することはないように考えられます。

私自身、審査する中ではこうした遭遇したことは1度か2度程度です。

設計自体も少ないケースが多いと思います。だからといって、失念してはいけませんので、『そういえばこういった規定もあったな?』くらいに覚えておけばOKかなと思います。

それでは、今回の記事は以上となります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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