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【CB塀による違法宅地造成】完了検査済証は発行される?違法擁壁に対する罰則は?

この記事では、未だに撲滅されない「CB塀による違法宅地造成」について、完了検査済証は発行されるの?罰則規定はどうなっているの?という疑問に対して解説しています。

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CB塀を使った違法造成

造成工事直後は安定しているが、土圧に耐えきれず数年程度で外側にはらみ出す。

以前にもCB塀による違法造成について記事にしたことがあるので違法造成例については下記の記事もご覧下さい。

基本的な考え方として、コンクリートブロック塀(CB塀)に土圧をかけるのは建築基準法違反です。ブロックでも土圧として使用出来るのは、宅地造成用として国土交通大臣認定を取得した「擁壁」のみです。

>>>以前の記事

CB塀は擁壁としての構造計算も出来ませんし、何より長期的な土圧に耐えることができないため数年でハラミ(土圧が生じている側に傾く)が生じます。

高低差がある古い住宅団地ですとCB塀に土圧けている敷地を目にすることが多いんですよね。よく保っているなーと感心するほど…です。地震でも来たら終わりですね。地震が来る度にブロック塀は問題になりますよね…。

擁壁に関する建築基準法の規定は建築基準法第19条第4項となります。同項では次のように書かれています。

つまり、崖崩れなど(盛土崩壊も含む)によって、建築物に被害が生じる恐れがある場合には擁壁等の安全な措置を行う必要があります。

この擁壁については政令によって基本的には鉄筋コンクリート造として重力式で土圧を支えるのが一般的ですが、CB塀のように土圧をかければハラムような危険な塀を法第19条第4項の安全措置とみなすことは不可能となります。

建築物ががけ崩れ等による被害を受けるおそれのある場合においては、擁壁の設置その他安全上適当な措置を講じなければならない。

建築基準法第19条第4項

よくある勘違いとして、擁壁の高さが2mを超えないのだから建築基準法は適用されない!とする考えがあります。

しかしながら、これはあくまでも建築確認申請が必要な規模の擁壁における構造基準であることが理由なのです。

ところが、高さ2m以下の擁壁に関しては”何でも良い”とする規定はなく、拠り所とする規定が無い以上は、建築基準法第19条第4項の”安全上適当な措置”とは建築基準法を準用します。

つまり、鉄筋コンクリート造(L型擁壁や重力式など)にします。(個別にCB塀で安全性を評価すれば別ですけど、少なくとも多くの違法CB塀擁壁は水抜き穴が適切に設けられていなかったり・・・安全性の評価は限りなく激ムズ・・・)

では、完了検査済証は発行されるのか?

完了検査済証は発行される?

都市計画法第29条に基づく開発許可以外の敷地(建築確認申請のみ)とした場合、建築確認申請時は法面として記載している場合が多いですが、実際に完了検査で現場に行くと、CB塀を数段積み上げて土圧をかけていることがあります。しかも水抜きもなし。笑

この場合、建築基準法第19条に対して確認を指示します。
つまり、敷地の安全性が確認できない場合には済証は発行されません。

大抵は安息角(30度)以下に建築物の基礎の底盤が設ける考え方で逃げようとするメーカーさんがいたりいなかったり。あのメーカーは…どうかと思うと呟きたいですが、私が訴えられそうなので、ここまでにしておきます(笑)。

なお、特定行政庁によっては塀としてみた場合に土圧がかかることで危険性が伴うことから撤去等の指示を行う可能性もあります。

いずれにしても建築物(塀も建築物)の安全性の確認を求めて、その安全性が確認できない場合には、完了検査済証は発行されません。

続いて、罰則についてです。

違法造成に対する建築基準法の罰則規定は?

先ほど説明した建築基準法第19条に違反した設計者(または設計図書に従わないで工事を施工した工事施工者)は、100万円以下の罰金に処されます。

建築確認申請書の設計者欄に”設計者名”が記載されますよね。自分の所為じゃないとしても責任は設計者となりますので、責任を負いたく無い場合には安全性の担保が大切です。
(塀については、外構工事として別会社に対して施主が発注する場合もありますから、場合によっては建築の設計者が可哀想なケースも。でもCB塀に土圧はダメ。)

なお、法人の場合には法人にも100万円以下の罰金刑となります。

ちなみに、今回の記事は2m以下の土圧に対して(擁壁として建築確認申請が不要なケース)記事にしていますが、これが2m超の場合において建築基準法に違反した場合で法人だと最大で1億円以下の罰金となります。

その他役に立つ情報:塀=建築物

補足として「塀」は建築物です。

塀単独では建築物にはなりませんが、屋根・壁を有する建築物に附属する塀は建築物となります。ですので、塀単独は建築物ではありません。あくまでも屋根・壁を有する建築物の敷地にある塀について建築物となります。

建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、〜(略)〜。

建築基準法第2条第一号(抜粋)

補足:参考書籍

違法造成敷地はもちろんですが、擁壁が必要となる造成宅地については、建築士さんや不動産取引の方にとっては、何かあったら怖いのであまり触りたくないというのが本音だと思います。

わたし自身も擁壁が関係する敷地での建築相談に関してはちょっと・・・となりがちです。

そのような状況で参考になるような本はないかなと思ったらありました。

こちらの本では、実際の紛争事例を掲げて予防・対応のポイントを示している点と、宅建業務に精通した弁護士が共同で執筆している点です。事務所に一冊あると実際に使えるお守り的存在になるはずです。

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