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【ついに福井に新幹線が開通!】新たに新幹線駅がつくられた石川・福井県内の主要都市圏を調査




福井都市圏の概要と豊富な観光資源

ここでは、今回新たに開業する新幹線駅の中で最も人口の多い福井都市圏について少し詳しく解説していきます。

福井都市圏は、福井市に隣接する都市(池田町を除く)で構成されていて、人口は約50万人を有しています。

政令指定都市クラスの人口規模を持っているのでいわゆる都会的な街並みを形成しています。

特に福井市の市街地はコンパクトな市街地が形成されているのが特徴です。お隣の金沢市との都市規模には差があるかなとは思います。

都市規模的には山形都市圏に似ています。

総人口
(人)
都市計画区域
人口
都市計画区域
面積
市街化区域
人口
市街化区域
面積
福井市262,32824.38万人20,360ha20.43万人4,685ha
大野市31,2862.73万人5,251ha
勝山市22,1502.13万人5,255ha
鯖江市68,3026.91万人7,541ha
坂井市88,4818.96万人13,735ha
永平寺町18,9651.01万人1,861ha0.69万人189ha
越前町20,1181.26万人3,558ha
福井都市圏合計511,68047.38万人57,207ha21.12万人4,874ha
金沢市
(参考記載)
463,25452.54万人22,349ha49.37万人10,132ha
金沢都市圏
(参考記載)
700,56667.38万人39,942ha58.46万人12,857ha
山形市
(参考記載)
247,59023.81万人15,990ha18.07万人4,093ha
山形都市圏
(参考記載)
476,46945.37万人44,108ha25.16万人6,290ha
※令和2年国勢調査、令和4年都市計画現況調査、令和2年度福井県民経済計算

加えて、都市圏内では観光資源が豊富なのも特徴!

上記の他にも多くの温泉地を含めて観光スポットを抱えています。詳細は福井県公式観光サイト「ふくいドットコム」で調べることができます。

参考:都市計画区域の人口など

※福井・永平寺都市計画区域マスタープラン(出典:福井県区域マスタープラン)

開業駅が所属する都市計画区域は次のとおりです。

石川・福井ともに実態の経済圏に即した都市計画区域に再編が進んでいないのが特徴かと思われます。※再編していないのは県が市町村間の利害調整を適切に行っているため特に問題が生じていないため。

駅を有する市町村の都市計画区域の概要

駅名都市計画区域名
(構成市町村)
都市計画区域
(面積)
都市計画区域
(人口)
線引き
有無
線引き有の場合
(市街化区域人口)
DID人口密度
小松小松都市計画区域
(小松市単独)
12,759ha
(23区の20%)
10.3万人6.9万人35.8人/ha
加賀温泉加賀都市計画区域
(加賀市単独)
14,619ha
(23区の23%)
6.4万人35.5人/ha
芦原温泉嶺北北部都市計画区域
(あわら市、坂井市ほか)
27,561ha12.4万人26人/ha
福井福井都市計画区域
(福井市、永平寺町)
19,189ha
(23区の31%)
24.7万人21.1万人46.2人/ha
越前たけふ丹南都市計画区域
(鯖江市、越前市、越前町)
21,930ha
(23区の35%)
15.5万人33.9人/ha
敦賀敦賀都市計画区域
(敦賀市単独)
6,499ha
(23区の10%)
6.1万人33.8人/ha
*令和4年都市計画現況調査(国土交通省)

東京からの乗車時間と運行本数

東京駅から福井・敦賀駅まで直通する電車は「かがやき」金沢駅までは「ほくたか」長野駅までは「あさま」富山〜敦賀駅間は「つるぎ」が運行されます。

福井までの最速列車は「かがやき」で、1時間1本運行される予定となっています。

東京から長野までは時間3本、東京から金沢間は時間2本、金沢から敦賀間も時間2本(富山からつるぎが運行のため+1本)となります。

列車名運行本数東京↔︎敦賀東京↔︎福井東京↔︎金沢東京↔︎長野富山↔︎敦賀
かがやき1本/時間3時間8分2時間51分2時間25分1時間17分
ほくたか1本/時間2時間9分1時間38分
あさま1本/時間1時間49分
つるぎ2本/時間1時間22分
*かがやき:503号、ほくたか:553号、あさま:603号の場合

従来ですと、福井までは3.5〜4.5時間程度かかっていたのが東京から乗り換えなしで3時間で到着するのはかなり便利になると思います。

ちなみに新幹線で約3時間の距離は、東北新幹線に例えると新青森駅までが2時間56分、東海道新幹線ですと新神戸までが2時間44分となっています。

整備新幹線についての余談

※出典:国土交通省

今となっては開業への期待が大きい印象です。

ところが、建設決定にあたってのプロセスで、特に長野以北については、B/C(便益/費用)について疑問を呈する専門家の方が多かったなーという印象です。

現在でも反対の立場にいる方もいます。在来線がJRから三セクになる上に、都市間の経済距離が短くなることで大都市に人や金が吸われるなどの危惧…

京都に限っては市民団体は猛反対しています。
>>>参考記事:福井新聞(https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1724935)

金沢〜敦賀間のB/C(便益/コスト)は建設当時で1.1程度。便益の算出方法(鉄道建設のマニュアルで定められている計算方法)によっては建設コストを上回る経済効果を得られない可能性があるのは事実です。

B/Cを算出する以上は1以上にしないと事業を行う意味がないというのもありますが、、、とはいえ、将来的な効果をマニュアルで定量的に判断することは事業実施判断のプロセスの一つでしかなく、現時点のB/Cのみを持って事業の必要性を判断するのも違うなと考えている方です。

特に北陸新幹線は東海道新幹線の代替路線としての役割も担うことになるため、その潜在的な効果は大きいです。このため、早く京都駅まで延伸して欲しいと思います。

東海道新幹線については耐震改修しているとはいえ、おそらく近い将来発生する南海トラフでの地震により何らかの損害を受けるのは明らかで何日かはストップするでしょうから、その時に東京〜大阪・京都の交通を支えるのは北陸新幹線になるはず。

そうした役割を踏まえれば、都市圏が広域化した現代においては、将来輸送量のみを持って必要か不要かを判断する状況にないと思います。

ということで以上となります。

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YamaKen都市計画(まちづくり)を通じて都市を美しくしたい人
【資格】1級建築士、建築基準適合判定資格者、宅建士など 【実績・現在】元役人:建築・都市計画・公共交通行政などを10年以上経験 / 現在は、まちづくり会社を運営:建築法規・都市計画コンサル,事業所の立地検討,住宅設計など