この記事では、宅建士試験などで出題される地区計画の種類を取りまとめています。試験勉強の参考などにしていただくと嬉しい限りです。
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地区計画種類一覧表
地区計画は、全部で5種類(地区計画、防災街区整備地区計画、歴史的風致維持向上地区計画、沿道地区計画、集落地区計画)があります。
このうち、地区計画の中では、開発整備促進区と再開発等促進区としての地区計画、さらに地区計画の中に特定の地区整備計画を定めることで緩和・制限強化を行う地区整備計画(誘導容積型地区計画、容積適正配分型地区計画、高度利用型地区計画、用途別容積型地区計画、街並み誘導型地区計画、立体道路制度)があります。
また、沿道地区計画には沿道再開発等促進区を定めることができる地区計画もあります。
それぞれの特徴を以下の表に簡単にまとめています。
なお、実務上で最も活用するのは通常の「地区計画(建築基準法第12条の4第1項第一号)」となります。というのも、地区計画を指定する理由が街区の街並み統一などで用途地域を補完する意味合いが大きいためです。
用途地域の補完としては特別用途地区の指定も考えられますが、地域よりも狭い街区単位で用途制限を強化する場合には地区計画の街区単位としてのまちづくりを行うとする趣旨に馴染む(整合)ためです。
簡単に言うと、地区計画の方がまちづくりのツールとして使いやすいということ。
名称 | 法令 | 概要等 |
---|---|---|
地区計画 | 法第12条の4第1項第一号 | 最も活用されている地区計画 |
再開発等促進区 | 法第12条の5第3項 | 【土地の高度利用と都市機能の増進】 ・公共施設の整備 ・容積率を緩和 |
開発整備促進区 | 法第12条の5第4項 | 【特定大規模建築物に係る用途制限の緩和】 ・公共施設の整備 ・商業機能の用途制限を緩和 |
誘導容積型 | 法第12条の6 | 【公共施設を伴った土地の有効利用を誘導】 ・公共施設の整備状況に応じて容積率を段階的に適用 |
容積適正配分型 | 法第12条の7 | 【容積率規制の詳細化、合理的な土地利用】 ・区域内で容積を配分 |
高度利用型 | 法第12条の8 | 【土地の高度利用と都市機能の更新】 ・空地の確保により容積率を割増し |
用途別容積型 | 法第12条の9 | 【住宅立地を誘導し、適正な用途配分】 ・住宅用途について容積率を1.5倍まで割増し |
街並み誘導型 | 法第12条の10 | 【街並み統一誘導、適切な幅員道路の確保】 ・前面道路幅員による容積率制限等を適用除外 |
立体道路制度 | 法第12条の11 | 【道路の上空又は路面下において建築物等の建築等】 ・道路上空での建築 ・道路面下での建築 |
防災街区整備地区計画 | 法第12条の4第1項第二号 | 【延焼防止上及び避難上確保】 ・密集市街地整備法第32条第1項 |
歴史的風致維持向上地区計画 | 法第12条の4第1項第三号 | 【歴史的風致の維持及び向上】 ・地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律第31条第1項 |
沿道地区計画 | 法第12条の4第1項第四号 | 【道路交通騒音による障害の防止等】 ・幹線道路の沿道の整備に関する法律第9条第1項 |
集落地区計画 | 法第12条の4第1項第五号 | 【集落地域内の居住者にとっての営農条件と調和のとれた良好な居住環境の確保】 ・集落地域整備法第5条第1項 ※市街化調整区域及び非線引き都市計画区域と農業振興地域が重複する地域 |
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