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【工作物一覧表】建築確認申請が必要な工作物

この記事では、建築確認申請が必要な「工作物」の規模等について分かりやすく解説しています。

解説の前に簡単に自己紹介です。

YamakenBlogは、建築基準法や都市計画法、宅建業法など、まちづくりに関連する難解な法律を、元行政職員の私がシンプルでわかりやすく解説しています。

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工作物一覧表(1項工作物)と適用除外の工作物

建築基準法で定められる工作物の規模等は、建築基準法第88条→建築基準法施行令第138条に規定されています。

ちなみにですが、「準用工作物」という言葉を聞いたことはないですか?

これは、建築基準法第88条第1項において、工作物については「〇〇条〜〇〇条」を準用するということが書いてあるため「準用工作物」と呼ばれたりします。

一般的に工作物としての確認申請が多いのは、広告看板や擁壁、昇降機(建築設備)の確認申請が多いと思いますので、看板や擁壁を中心に説明していきます。

はじめに、建築基準法施行令第138条第1項に規定される工作物です。

この第1項に規定される工作物については、都市計画区域内外を問わず、日本全国どこでも建築確認申請が必要となりますので、都市計画区域外だから擁壁や看板の確認申請は不要ということにはならないので注意が必要です。

種類建築確認申請が必要な規模詳細
煙突等高さ6m超・煙突、支枠・支線を含む。
※ストーブ煙突を除く。
RC柱等高さ15m超・RC造柱、鉄柱、木造柱等。
※旗竿を除く。
広告塔等高さ4m超・広告塔、広告板、装飾塔、記念塔。
※建築物に設置される広告板も含む。
高架水槽等高さ8m超・高架水槽、サイロ、物見塔。
擁壁高さ2m超・擁壁
※都市計画法の開発行為で設置する擁壁を除く。
建築基準法施行令第138条第1項各号

(工作物の指定)
第138条 煙突、広告塔、高架水槽、擁壁その他これらに類する工作物で法第88条第1項の規定により政令で指定するものは、次に掲げるもの(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関するものその他他の法令の規定により法及びこれに基づく命令の規定による規制と同等の規制を受けるものとして国土交通大臣が指定するものを除く。)とする。
 高さが6mを超える煙突(支枠及び支線がある場合においては、これらを含み、ストーブの煙突を除く。)
 高さが15mを超える鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱、木柱その他これらに類するもの(旗ざおを除く。)
 高さが4mを超える広告塔、広告板、装飾塔、記念塔その他これらに類するもの
 高さが8mを超える高架水槽、サイロ、物見塔その他これらに類するもの
 高さが2mを超える擁壁

建築基準法施行令第138条第1項

上記の工作物でも「黄色マーカー」で示したもの(平成23年国交省告示第1002号)については、建築基準法は適用されないです。それがこちらの工作物です。

つまり、街中の電柱や、太陽光発電(屋内的用途に供するものを除く)、風力発電は、電気事業法に基づいて別の技術的基準に適合しているため建築基準法からは除外されます。

建築基準法を適用しない工作物
  • RC造柱、鉄柱、木柱等で電気事業法第2条第1項第17号の電気事業者の保安通信設備用
  • 太陽電池発電設備で電気事事業法第2条第1項第18号の電気工作物
  • 風力発電設備で船舶安全法第2条第1項の適用または電気事事業法第2条第1項第18号の電気工作物

補足:工作物の確認申請に関して

工作物の建築確認申請といえば、主に広告板と擁壁かと思います。というわたし自身が工作物の審査については、広告塔や広告板、擁壁、昇降機(設備)しか審査したことがありません。

この工作物の確認申請に関する注意点としては、高さの取り方です。

基本的には地盤面からの高さが建築確認申請の必要な規模となります。

例えば、擁壁であれば、擁壁自体の高さなのか、土圧を受ける高さなのかによっても特定行政庁毎に考え方が異なります。

また、広告塔でも、地盤面からの高さの取り方によっては4m以下となり建築確認申請が不要となる可能性があります。

なお、4m未満の広告板については、屋外広告物法により立地場所やその広告内容等に関して制限が設けられています。*建築確認申請が不要となる高さでも、許可申請等が必要となります。

次に、建築基準法施行令第138条第2項に規定される工作物です。

2項工作物(昇降機や遊園地内の工作物など)

この第2項に規定される工作物についても、都市計画区域内外を問わず、日本全国どこでも建築確認申請が必要となります。

種類詳細留意事項
乗用エレベーター等昇降機、エスカレーター(観光用)既存の法第6条第1項第4号に設置する昇降機(ホームエレベーター)については申請不要
*2025年4月以降は3号建築物のみ
小荷物専用昇降機 (ダムウエーター)カゴの面積が1m²以下 かつ高さ1.2m 以下。 *扉が床面から50 cm以上にあるものを除く。
ウォーターシュート等ウォーターシュート、コースターなどの高架遊戯施設いわゆるジェットコースター
メリーゴーランド等メリーゴーランド、観覧車、オクトパス、飛行塔その他これらに類する施設回転運動する遊戯施設で原動機使用
建築基準法施行令第138条第2項各号

 昇降機、ウオーターシユート、飛行塔その他これらに類する工作物で法第88条第1項の規定により政令で指定するものは、次の各号に掲げるものとする。
 乗用エレベーター又はエスカレーターで観光のためのもの(一般交通の用に供するものを除く。)
 ウオーターシユート、コースターその他これらに類する高架の遊戯施設
 メリーゴーラウンド、観覧車、オクトパス、飛行塔その他これらに類する回転運動をする遊戯施設で原動機を使用するもの

建築基準法第138条第2項

3項工作物(サイロなどなど)

最後に、建築基準法施行令第138条第3項に規定される工作物です。

この第3項に規定される工作物については、用途地域内(=都市計画区域内)を対象に建築確認申請が必要となります。3項の法文はとっても長いのと、あまり使われる施行令ではないのでここでは記載を省略させていただきます。

種類詳細留意事項
製造施設、貯蔵施設等自動車車庫、サイロ(アスファルト、肥料、セメント、飼料)、汚物処理造、ごみ焼却造等土木事業等を除く
建築基準法施行令第138条第3項各号

補足:工作物の理解を深める記事






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YamaKen都市計画(まちづくり)を通じて都市を美しくしたい人
【資格】1級建築士、建築基準適合判定資格者、宅建士など 【実績・現在】元役人:建築・都市計画・公共交通行政などを10年以上経験 / 現在は、まちづくり会社を運営:建築法規・都市計画コンサル,事業所の立地検討,住宅設計など