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【早期解決が鍵】敷地面積の最低限度・外壁後退線に違反し、再建築不可物件となってしまったときの解決方法

この記事では、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域において都市計画で指定される「敷地面積の最低限度」や「外壁後退線」に違反してしまった土地・建築物の解決方法を解説しています。

あまり違反する例としては多くはないかもしれませんが、例えば、違反敷地であることを知らずに土地を購入してしまったケースや無確認申請で増築してしまったケースなど、私が行政職員時代は建築士が介入しないことで違反となってしまったケースをよくみてきました…

悩まれている方の解決策となれば幸いです。

こんにちは! YamakenBloigです。

YamakenBlogでは、建築や都市計画、不動産取引に関して業務に役立つ豆知識を発信しています♪

建築基準法や都市計画法といった都市づくりに欠かせない法律は、複雑かつ難解なので理解に苦しみますよね。そのような方のために、法律を上手に活用してビジネスや生活に活用してもらいたいと思いつくったブログです。

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はじめに

第一種低層住居専用地域(かつ敷地面積の最低限度)が指定される前から「敷地面積の最低限度」に適合していない建築物(当時の敷地設定)ケースでは、既存不適格建築物として再建築が可能となりますので、こちらの記事をご覧ください。

また、外壁後退線は建築基準法の中で緩和方法が定められていますので、違反かな?と思っても緩和規定を使うことで違反建築物を改善できる可能性があります。詳細はこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

敷地面積の最低限度・外壁後退に違反した場合の対処方法

敷地面積の最低限度と外壁後退に違反した場合の対処方法として大きく4つです。次の4つの方法をそれぞれ読んで頂き自分に合った方法を選択してみてください。
*5つ目は笑笑方法です。

  1. 隣地の土地の一部を借りる(購入する)
  2. 隣地に土地を貸す(売る)
  3. 建築物を建築しない使い方をする(駐車場・資材置き場など)
  4. 不動産業者(プロ)に売却
  5. 都市計画課に圧力をかけて用途地域を変更(笑)

もし自分なら?と考えてみると、隣地者との交渉は時間や費用がかかるので、❷のように隣地の方に土地を購入してもらう、または、❹のように不動産事業者に売却すると思います。

または、数十年単位で所有することを前提として❶の方法を考えていく(時間かかりすぎてちょっと・・・)

ではでは、対処方法(解決方法)の一つ目は「隣地の土地の一部を借りる(購入する)」方法です。

❶隣地の土地の一部を借りる(購入する)

違反している土地に隣接している土地の一部借りるまたは購入して敷地面積・外壁後退を基準に適合させます。

この方法は、隣接土地所有者の協力が必須となるため、隣地の土地所有者の協力を得られない場合には、違反建築物を是正させることはできない可能性があります。加えて、土地神話がいまだに残る高齢者であれば土地が減ることを極端に嫌う傾向があるので交渉には時間が掛かると覚悟しておく必要があります。

なお、この「隣地の土地の一部を借りる(購入する)」方法は、隣接者への協力依頼は自身で行ったとしても、賃貸借(売買)契約書の作成やリスク調査などは費用がかかってもトラブル防止のために不動産事業者への依頼をお奨めします。

仲介業者に依頼したら高くなるじゃん!と言って依頼しない人がいるんですけど、個人間で行う売買ほどリスクの高い取引はないです(私が当事者で隣地者から仲介業者を通さないと言われたら絶対に売りませんし貸しません。)

ちなみに隣接者からすると土地に余裕があれば、”OK”と言ってあげたいでしょうけど、低層住居専用地域の場合には、低層住宅地の特徴でもあるので隣地境界線に塀を設置している家がほぼ10割です。

塀の解体・復旧費用も発生しますから、隣接者の負担が少ないように費用は全て違反敷地の所有者が負担するようにしてみてください。

❷隣地に土地を貸す(売る)

違反している土地のため再建築することができないことから、隣地の土地所有者に購入してもらう方法です。

隣地の土地所有者にとっては、敷地面積が増えるため、低層住居専用地域内であれば付属建築物(倉庫や車庫など)の増築が可能ですし、家庭菜園やバーベキュー広場(日本では少ないか!?)として活用することができるのでメリットがあります。

なお、この方法の場合では、単純に隣地者に土地を売却(賃貸)するのみなので、テキトーにやりがちですが、契約時はよくても将来のトラブルを避けることにはなっていないため、トラブル防止のために不動産事業者への依頼をお奨めします。

また、❶同様に、仲介業者に依頼したら高くなるじゃん!と言って依頼しない人がいるんですけど、個人間で行う売買ほどリスクの高い取引はないです(私が当事者で隣地者から仲介業者を通さないと言われたら絶対に売りませんし貸しません。)

ちなみに、売却するときには、それ単体では建築物を建築することができないために足元を見られがち(=買い叩かれる可能性大)です。

そうならないためにも個人間売買は注意です。

適切な不動産事業者に依頼すれば双方が合意できる最適な価格で契約を成立させることが可能かと思います。(正直なところ、自分が不動産事業者であればなるべく手数料を頂きたいので、買い叩くようなことはしないです)
*”適切”さを見分けるのってとっても難しいので直感・第一印象でOK

❸建築物を建築しない使い方をする(駐車場・資材置き場など)

この方法は建築物の建築を行わない方法です。駐車場や資材置き場、農園として活用する方法です。

もちろん固定資産税に加えて市街化区域であれば都市計画税も徴収されるので、徴収される税以上の収益がないと負債となるリスク。それでも自身にとっては問題ないということであればOKです。

なお、一種低層住居専用地域の場合には、単独で倉庫の建築もつくることができないので、屋内外レンタル倉庫による収益も難しいですから、青空駐車場から農園などが考えられますかね。

低層住居専用地域の場合には、比較的敷地面積が広い住宅地となっているので土地に余裕があるケースが多いことから空き地としての使い方が難しいです。これに加えて低層住居専用地域は建築することができる建物が限られているので、ここでの土地活用はプロに任せるのが一番です。

ということで、❸については、不動産事業者の方に依頼することをお奨めするという結論となります。

▶︎▶︎▶︎低層住居内の建築に関しては、こちらの記事もご覧ください。

❹不動産業者(プロ)に売却

上記の❶〜❸を含めて不動産売買のプロである不動産事業者に売却します。

隣地者との交渉や自己敷地での活用方法などを検討する必要がないため悩む必要がなく手続きは簡単です。

そもそも違反敷地となってしまったこと自体が問題であるものの、違反状態を適合化させるのはプロの力を借りた方が改善しやすいですが、手放すという方法もあります。

再生のプロに依頼することで他の方法にはない”早め”に悩みを解決させることができ、なおかつ即現金化できるメリットもあります。特に自分の所有している土地を手放しても抵抗が少ない方はプロに依頼するのが合理的です。

土地ほど執着しない。合理的に考えるのが正しい選択だと私は考えています。

売る・売らない・その他の解決方法を検討する中で、今の土地の価値がどの程度なのか把握しておくことは今後の将来計画を立てる上でも査定して資産価値を把握することは重要なので、訳あり物件を専門とする不動産事業者に無料査定を依頼することをおすすめします。

❹都市計画課に圧力をかけて用途地域を変更してもらう(笑)

笑笑 案件といった怒られそうですけど、私も役所に在籍していたときは「用途地域は変えられないの!?」って市民や不動産事業者の方に言われたものです(笑)

す、すみません。ムリです。笑

というのも数百㎡程度のスポット的に用途地域を変更するのは絶対にむり。マクロ的な都市計画がたった一人のために用途地域を変更することなんてないです。しかもその理由は違法建築物の解消・・・。笑

用途地域を設定するにも、産業界をはじめとする様々な方面の方々の意見を聴きながら作成している「都市計画区域マスタープラン(都道府県作成)」「都市計画マスタープラン(市区町村作成)」で、その地域の方向性(方針)を示して、その方向性(方針)に基づき用途地域を設定していますから、早々、個々人の思い一つで変えることはできないんですよね。変えるつもりもない。

だからこそ、統一的な街並みが形成・都市の秩序確保・地価が維持されるなどのメリットがありますまら、簡単に用途地域を変更しようとする思考にはならない方がいいです。発症前のウイルスが都市内部に潜んでいるようなものです。冷静に考えても自己都合(笑)

とはいえ、0.01%の可能性として、違反敷地となっている以外の敷地に建築物が建築されておらず、他の敷地を全て買収して、1ha以上の土地を確保できていればなんとかなるかもです。
*詳細はご相談ください。

まとめ

それでは以上となります。

改めまして、まとめです。

  1. 隣地の土地の一部を借りる(購入する)
  2. 隣地に土地を貸す(売る)
  3. 建築物を建築しない使い方をする(駐車場・資材置き場など)
  4. 不動産業者(プロ)に売却
  5. 都市計画課に圧力をかけて用途地域を変更(笑)→❌

くどいですが、もし自分なら?とイメージしてみると、隣地者との交渉は時間や費用がかかるので、❷のように隣地の方に土地を購入(賃貸)してもらう、または、❹のように不動産事業者に売却する選択が考えられるかなと思います。

早期解決を図るには、地場の建築士や不動産事業者に依頼、または地場不動産に知り合いがいなければ、事故物件や再建築不可物件などの買取を専門としているプロに依頼するのが懸命な判断です。

【訳アリ物件買取PRO】さんは、再建築不可物件などの買取の専門不動産です。
https://albalink.co.jp/realestate/

日本全国を対象としており、相談実績年間3,000件以上、お客様満足度97.2%、案件着手率98.5%、メディアへの掲載実績もある企業さんなおで、現在の悩みを早期に解決したい場合には、相談・無料査定を行って一歩進めることをおすすめします。リンク先を貼っておきますね。

「普通の仲介業者や、一般の方にとっては売りにくい物件でも、弊社ではお買取が可能です。独自の販路、あらゆる物件を蘇らせる再生ノウハウがあるからです。法的な問題についても、不動産問題を専門とする弁護士法人との提携をしているので問題ありません。また、自社で保有・運用をするケースも多いため、高値での買取が可能になります。」

※出典:【訳アリ物件買取PRO】

なぜ高額買取できるのか?という質問に対して次のように回答されているのも安心材料かなと思います。

それでは以上となります。こちらの記事が役に立ちましたら幸いです。






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YamaKen都市計画(まちづくり)を通じて都市を美しくしたい人
【資格】1級建築士、建築基準適合判定資格者、宅建士など 【実績・現在】元役人:建築・都市計画・公共交通行政などを10年以上経験 / 現在は、まちづくり会社を運営:建築法規・都市計画コンサル,事業所の立地検討,住宅設計など