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【建物賃借の重要事項説明】賃借において説明する法令に基づく制限とは?

この記事では、賃借契約における重要事項説明において、新住宅市街地開発法や土砂災害警戒区域、水害ハザードエリアなどといった法令の制限についてどういった内容を説明すればいいのか解説します。

こんにちは!やまけん(@yama_architect)です。

建築や都市計画、不動産に関して普段の業務に役立つ情報を発信しているブロガーでございます。

ではでは簡単に説明します。




重要事項説明の内容とは?

建物の賃借については、第二面と第三面に都市計画法や建築基準法以外の”その他の法令の制限”を調査し、物件が該当する場合は重要事項説明における説明が必要です。

その他の法令の制限のうち、第二面に記載の新住宅市街地開発法第32条第1項新都市基盤整備法第51条第1項流通業務市街地整備法第38条第1項は売買においても必要な事項となっています。

また、第三面については、災害防災系の4つの区域(造成宅地防災区域、土砂災害警戒区域、津波災害警戒区域、水害ハザードエリア)が対象となっています。これについては、賃借であろうと、居住者に影響する区域であり区域の指定状況によっては居住リスクが高くなりますので、留意が必要な調査といえると思います。

重要事項説明(賃借:第二面)

国土交通省が公式ホームページに参考書式を掲載していますが、その書式でいいますとこちらの部分です。

はじめに第二面2の「法令に基づく制限の概要」の部分です。この法令に基づく制限の概要については、宅建業法第35条第1項第二号→宅建業法施行令第3条第3項に基づく規定が適用されます。

具体的には、新住宅市街地開発法第32条第1項新都市基盤整備法第51条第1項流通業務市街地の整備に関する法律第38条第1項の3つが対象です。このうち新都市基盤整備法に基づく新都市基盤整備事業はこれまで都市計画決定されたことがないため調査不要です(記事執筆時点)。

上記の3つの制限のうち、該当する法令ああれば、法律名と条項を記載した上で、具体的な制限等の内容を記述します。

上記の3つの制限については、こちらに詳しく書いていますのでご覧ください。

【新住宅市街地開発法】重要事項説明(売買・賃借)の解説

【新都市基盤整備法】重要事項説明(売買・賃借)の解説

【流通業務市街地整備法】重要事項説明(売買・賃借)の解説

 

重要事項説明(賃借:第三面)

次に第三面に記載の次の4つの防災系区域です。

4つとは造成宅地防災区域、土砂災害警戒区域、津波災害警戒区域、洪水浸水想定区域です。最後が水害ハザードマップと記載されていますが、正確には国又は都道府県が公表している水防法に基づく洪水浸水想定区域について、当該区域を市町村がハザードマップとして公表したものです。

上記のうち、土砂災害警戒区域及び津波災害警戒区域のみで、特別警戒区域の場合は説明する必要があるの?と思うかもしれませんが、答えとしては必要です。その理由は特別警戒区域は警戒区域を包含しているからです。

詳しくはこちらの記事で書いておりますのでご覧ください。

【重要事項説明・売買・賃借】施行規則で規定される造成宅地防災区域とは?

急傾斜地法と土砂災害防止法の違いと建築基準法・宅建業法との関係

津波災害警戒区域(特別警戒区域)における建築の制限は?(津波防災地域づくりに関する法律)

【令和2年8月28日施行】重要事項説明の対象に水害ハザードエリアが追加!

 

参考法令・省令

【宅建業法第35条第1項・第二号(抜粋)】
宅地建物取引業者は、宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の相手方若しくは代理を依頼した者又は宅地建物取引業者が行う媒介に係る売買、交換若しくは貸借の各当事者に対して、その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し、その売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明をさせなければならない
一 (略)
二 都市計画法、建築基準法その他の法令に基づく制限で契約内容の別(当該契約の目的物が宅地であるか又は建物であるかの別及び当該契約が売買若しくは交換の契約であるか又は貸借の契約であるかの別をいう。以下この条において同じ。)に応じて政令※1で定めるものに関する事項の概要
三〜十三(略)
十四 
その他宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護の必要性及び契約内容の別を勘案して、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める命令で定める事項
イ 事業を営む場合以外の場合において宅地又は建物を買い、又は借りようとする個人である宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護に資する事項を定める場合 国土交通省令※2・内閣府令
ロ イに規定する事項以外の事項を定める場合 国土交通省令※2

※1政令:宅建業法施行令第3条第3項
法第35条第1項第2号の法令に基づく制限で政令で定めるものは、建物の貸借の契約については、新住宅市街地開発法第32条第1項新都市基盤整備法第51条第1項及び流通業務市街地の整備に関する法律第38条第1項の規定に基づく制限で、当該建物に係るものとする。

※2省令:宅建業法施行規則第16条の4の3
法第35条第1項第14号イの国土交通省令・内閣府令及び同号ロの国土交通省令で定める事項は、〜(略)〜 建物の貸借の契約にあつては第一号から第五号まで及び第七号から第十二号までに掲げるものとする。
一 当該宅地又は建物が宅地造成等規制法第20条第1項により指定された造成宅地防災区域内にあるときは、その旨
二 当該宅地又は建物が土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律第7条第1項により指定された土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨
三 当該宅地又は建物が津波防災地域づくりに関する法律第53条第1項により指定された津波災害警戒区域内にあるときは、その旨
三の二 水防法施行規則第11条第一号の規定により当該宅地又は建物が所在する市町村の長が提供する図面に当該宅地又は建物の位置が表示されているときは、当該 図面における当該宅地又は建物の所在地四 〜(略)