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【用途地域制限の歴史・変遷】新都市計画法(1968年)制定以降の用途地域制限の歴史を簡単にまとめてみた。

この記事では、用途地域制限の歴史・変遷をまとめています。

現在の都市計画法が制定された1968年以降のまとめです。こんな感じで歩んできたんだ〜というのがイメージできればと思って書いていますので、時間のある時に読んでみてくださいませ。

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用途地域の変遷❶ 昭和46年1月1日

そもそもなぜ、都市計画法に「新」という文字を入れて呼称しているかといいますと…

昭和43年に都市計画法が改正されて現在の形となっているのですが、その前は、旧都市計画法といまして、大正8年に制定された旧市街地建築物法(建築基準法の前身で大正8年に制定)と現在の建築基準法(昭和25年制定)と連動して、市街地の土地利用のコントロールを行っていました。

ちょっとややこしいのですが、現在の区域区分制度(市街化区域/市街化調整区域)と開発行為制度によって土地利用をコントロールしたのが1968年(昭和43年)の新都市計画法(全面的な見直し)ということだけ覚えておけばOKです。

それでは新都市計画法が制定されたときの用途地域制限をみてみましょう〜!

ちなみに、都市計画法と建築基準法は常に連動していて、都市計画で用途地域を決定すると建築基準法が適用されることで、はじめて建築制限が適用されます。

まず、昭和46年1月1日施行がターニングポイントです。

この昭和46年1月1日の改正法施行日前は、主に用途地域制限として「住居地域内に建築してはならない建築物」、「商業地域内に建築してはならない建築物」、「準工業地域内に建築してはならない建築物」

また、専用地区内の建築制限として「住居専用地区内に建築することができる建築物」、「工業専用地区内に建築してはならない建築物」によって制限が行われていました。

この用途地域制限が、昭和46年1月1日以降は8つの用途地域によって土地利用のコントロールが行われました。なお、各自治体によって用途地域を指定した時期が異なるので、必ずしも昭和46年1月1日時点で下表の用途地域制限が適用されていたわけではないことに注意が必要です。

法別表での記載(用途地域名)現行法との関係性
第一種住居専用地域内に建築することができる建築物第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
田園住居地域
第一種中高層住居専用地域
第二種住居専用地域内に建築してはならない建築物第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域
住居地域内に建築してはならない建築物第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
近隣商業地域内に建築してはならない建築物近隣商業地域
商業地域内に建築してはならない建築物商業地域
準工業地域内に建築してはならない建築物準工業地域
工業地域内に建築してはならない建築物工業地域
工業専用地域内に建築してはならない建築物工業専用地域
昭和46年1月1日施行における建築基準法の用途制限

ちなみに、昭和43年の新都市計画法に基づく区域区分の指定は、平成12年改正により一部地域で選択制となったことから、香川県のように区域区分を廃止している自治体もあります。

用途地域の変遷❷ 平成5年6月25日施行

現在の用途地域制限の基盤となる内容が整ったのが平成5年6月25日に施行された改正法によるもので、各自治体は12種類の用途地域を定めることができるようになり、建築基準法の別表も次のような記載になっています(右側の欄は私はの独断と偏見)

なお、一律に平成5年6月25日に用途地域変更が行われたわけではなく、自治体では法の施行から3年以内に指定しており、遅くても平成8年6月25日までには変更が行われています。

法別表での記載(用途地域名)備考(私の偏見)
第一種低層住居専用地域伝統である閑静な住宅街。地方ではオールドタウン化。
たまに店舗兼用で隠れた名店があったりする。又は違法物件
第二種低層住居専用地域ちょい静か。コンビニができるから徒歩圏でも生活は可能。
指定している自治体が少ないのが難。
第一種中高層住居専用地域閑静さと便利さを兼ね備えた地域、最も生活しやすいかも。
車が無くても生活できる。
第ニ種中高層住居専用地域ちょい規模大きいめスーパーがあるのと動物病院あって便利
現代の都市のステータスと言えばココ。
第一種住居地域住居っぽいけどごちゃごちゃ感を感じる。
第二種住居地域住居系ではあるもの軽工業地域感が出てくる。
準住居地域ほぼ工業に感じる地域。
近隣商業地域幹線道路や旧街道沿い、主要駅以外の駅周辺に指定。
商業地域危険な工業以外なんでも建てられる。
準工業地域準工業だけど何でも建ってしまう都合の良い地域。
工業地域工業だけど住宅が建築できる不思議な地域。
たまに郊外の住宅団地が工業地域で驚くこと有。
工業専用地域工業特化型。最近は太陽光発電が増えてきた印象。
平成5年6月25日施行における建築基準法の用途制限

ちなみに平成4年改正から区域区分(都道府県又は政令指定都市)を定める方針(区域マスタープラン)の他に市町村が定める「都市計画マスタープラン」が規定されています。

用途地域の変遷❸ 平成19年11月30日施行

12種類の用途地域制限に大きく変化が生じたのが、平成19年改正です。

新たな用途地域が増えたわけではないのですが、白地地域にはじめて法的な制限が行われた大改正ですので、掲載しておきます。

この改正によって、床面積が1万平方メートルを超えるような不特定多数の人を広域から集める大規模集客施設は近隣商業、商業地域、準住居地域に限られることになりました。

加えて、白地地域にも大規模集客施設の立地ができなくなりました。地方都市の中心市街地活性化とコンパクトシティの形成に舵きりを行った時代でもあります。

用途地域の変遷❹ 平成30年4月1日施行

平成5年以降、12種類であった用途地域が13種類となった改正で、「田園住居地域」が追加されました。生産緑地制度と都市緑地の問題が顕在化してきた時期で、主に三大都市圏の生産緑地と地方都市の都市農地に関して焦点を当てている大改正です。

田園住居地域とは、「第二種低層住居専用地域」に建てられる建物用途に加えて、農産物の生産や貯蔵、農産物直売所等の建物用途が建築できるのが特徴です。なお、現時点では田園住居地域が指定された地域はないです。

まとめ

ということで、昭和46年1月1日以降の用途地域制限の歴史について書いてきました。

変更されたポイントとしては、次の4つの時期を覚えておけばOKです。

改正時期特徴備考
昭和46年1月1日8用途地域に変更
平成5年6月25日12用途地域に変更住居系用途地域
3→7地域
平成19年11月30日大規模集客施設の立地制限大規模集客施設の立地可
・近商、商業、準工
平成30年4月1日13用途地域に変更田園住居地域が追加

ということで以上となります。こちらの記事が参考となりましたら幸いです。






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